スタンもいいけどやっぱりモダンもやりたい(挨拶)
5/8のGP東京と同日のモダンリーグで合計3種類の
ドレッジ系デッキがそれぞれ5-0を収め、サルベの
ドレッジヴァインスレで話題になっていたので取り上げてみる。
まずはデッキリストの紹介。
晴れる屋さんで紹介されたPerfect Dredgeから。
(http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/2815)
詳細は元記事に丸投げしますが、要は3tキルを狙える
コンボデッキでありながらゾンビートでも十分に戦える
オリジナルのリスト。3tキルの動きは1t目に墓地を肥やし、
2t目にガルガドンや予見者で恐血鬼や縫合体をサクリまくって
黄泉橋のトークンを量産、3t目に総攻撃で20点が狙えるという。
次にモダンリーグのドレッジヴァイン。
オーソドックスな発掘全振りドレッジヴァインに新生児と
縫合体をそれぞれ4積みして安定性の向上を図っている。
サイド後でも軟泥や大祖始の遺産を処理できない辺りに
スピード勝負への決意が伺える。
そして最後にモダンリーグの5色ドレッジ。
こちらはナルコメーバと縫合体のコンボも使って戦力を並べ、
農民の結集で一気に強化して相手を殴り倒すプランを採用している。
縫い翼のスカーブの採用も見るに通常のゾンビートも可能なようです。
・共通点から見えるアグロドレッジの現在: オールイン構成
3種類とも構成や勝ち筋が違うドレッジながら
いずれも好成績を収めています。特にモダンリーグで
5−0した2つのリストは同じトーナメントでトロンが一大勢力だったり
同じく5−0した他のリストの約半数が大祖始の遺産などをサイドに
用意していたぐらい墓地対策が行き届いていたにも関わらず
全勝したことを踏まえると非常に興味深いものがあります。
そしてこれらのリストの共通点に注目すると現在の
ドレッジ系デッキ活躍の基盤であろう、
オールイン(攻め全振り)構成が見えてきます。
まずSOIで得た新戦力の存在。傲慢な新生児と秘蔵の縫合体が
全てのデッキで4枚採用されており、ドレッジヴァイン以外は
縫い翼のスカーブも3枚以上採っています。ドレッジにおける
縫合体の強さ(復活のしやすさ)は言わずもがな、新生児に関しても
一部力不足ではないかとする声もありましたが、発掘速度を最重要視する
構成において1t目から発掘を行える初動の強さが確立しつつあります。
スカーブに至っては起動能力の安さがポイント。わずか2マナで
2枚ディスカードしながら高確率で縫合体を引き連れて復活する
3/1飛行はゾンビートの新しい可能性を示しています。
いずれもドレッジの1、2t目の選択肢を増やした上で縫合体を含めた
戦力を早期に確保しやすくしており、決してブン回りとまではいかない
初動でも十分に脅威となるビートダウンを安定して展開しやすくしています。
そして遂に除去などの受動的なカードの枠をほぼ全て削って
デッキの速度と安定性を特化させることでメインボードで
速やかに勝ちを取りに行く構成がどうやら3つのドレッジの要のようです。
5色ドレッジこそ燃焼と暗黒破を採用していますがこれらは
ドレッジの構成を歪めることのない最低限のものであり、
燃焼に至ってはおそらくダメージ源よりもディスカード源としての
採用だと自分は踏んでいます。そして特に気になったのは
いずれのデッキも突然の衰微をサイドにさえ採用していないこと。
2マナを立てて構えるほど受け身な状況になる時点で
ドレッジの強みである速度を痛めているので、そうなるくらいなら
デッキの強みをさらに伸ばすべきだという考えでしょう。
特にRIP対策はそもそもRIP自体の採用率が減っている傾向があるのか、
同日のモダンリーグで5-0した10種のデッキのリストにRIPは
1枚もありませんでした。総じてドレッジは対策させるデッキであって、
相手の対策に付き合うこと自体がナンセンスということなのでしょう。
話をまとめるとデッキの要となる新生児、恐血鬼、縫合体、
インプ、墓トロール、そして物漁りのそれぞれを4積みする
オールイン(攻め全振り)構成が今後のアグロドレッジの
基本形になるのではと思われる。特に新生児と縫合体の獲得により
発掘の速度と戦力供給の安定性が大幅に強化されたことで、
ドレッジは現在のモダン環境で一定の地位を築きつつある。
コンボが決まった時の爆発力とそれ抜きでも十分に脅威となる
戦線を作れる高い展開力を併せ持つ強力なデッキとして
今後も注目していきたい。
5/8のGP東京と同日のモダンリーグで合計3種類の
ドレッジ系デッキがそれぞれ5-0を収め、サルベの
ドレッジヴァインスレで話題になっていたので取り上げてみる。
まずはデッキリストの紹介。
晴れる屋さんで紹介されたPerfect Dredgeから。
(http://www.hareruyamtg.com/article/category/detail/2815)
村田 淳「Perfect Dredge」
-土地(18)-
4 《蒸気孔》
1 《血の墓所》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《宝石鉱山》
2 《真鍮の都》
2 《マナの合流点》
1 《ダクムーアの回収場》
-クリーチャー(30)-
4 《傲慢な新生子》
2 《臓物の予見者》
4 《恐血鬼》
4 《臭い草のインプ》
4 《秘蔵の縫合体》
4 《縫い翼のスカーブ》
4 《ゴルガリの墓トロール》
4 《大いなるガルガドン》
-呪文(12)-
4 《思考掃き》
4 《信仰無き物あさり》
4 《黄泉からの橋》
-サイドボード(15)-
4 《呪文貫き》
4 《真髄の針》
3 《古えの遺恨》
2 《宝石の洞窟》
2 《仕組まれた爆薬》
詳細は元記事に丸投げしますが、要は3tキルを狙える
コンボデッキでありながらゾンビートでも十分に戦える
オリジナルのリスト。3tキルの動きは1t目に墓地を肥やし、
2t目にガルガドンや予見者で恐血鬼や縫合体をサクリまくって
黄泉橋のトークンを量産、3t目に総攻撃で20点が狙えるという。
次にモダンリーグのドレッジヴァイン。
モダンリーグ 5-0 ドレッジヴァイン
生物:34
4 墓所這い
4 傲慢な新生児
4 ロッテスのトロール
4 恐血鬼
2 朽ちゆくネズミ
4 秘蔵の縫合体
4 復讐蔦
4 臭い草のインプ
4 ゴルガリの墓トロール
非生物:6
4 信仰無き物あさり
2 浄土からの生命
土地:20
3 血染めのぬかるみ
3 新緑の地下墓地
2 樹木茂る山麓
2 血の墓所
1 草むした墓
1 踏み鳴らされる地
2 黒割れの崖
2 銅線の地溝
2 沼
1 森
1 ダクムーアの回収場
サイド:
4 古の遺恨
2 骨までの齧りつき
2 ゴルガリの茶鱗
2 ゴルガリの魔除け
3 暗黒破
2 コジレックの審問
オーソドックスな発掘全振りドレッジヴァインに新生児と
縫合体をそれぞれ4積みして安定性の向上を図っている。
サイド後でも軟泥や大祖始の遺産を処理できない辺りに
スピード勝負への決意が伺える。
そして最後にモダンリーグの5色ドレッジ。
モダンリーグ 5−0 5色ドレッジ
生物:29
4 傲慢な新生児
4 恐血鬼
4 ナルコメーバ
4 秘蔵の縫合体
4 臭い草のインプ
3 縫い翼のスカーブ
4 ゴルガリの墓トロール
2 復讐に燃えたファラオ
非生物:11
4 信仰無き物あさり
1 暗黒破
1 燃焼
3 ゴブリンの知恵
1 骨までの齧りつき
1 農民の結集
土地:20
4 真鍮の都
3 ダクムーアの回収場
4 宝石鉱山
4 マナの合流点
4 シヴの浅瀬
1 山
サイド:
1 燃焼
1 暗黒破
3 稲妻の斧
1 よじれた映像
3 古の遺恨
1 イゼットの魔除け
1 記憶の旅
3 天啓の光
1 骨までの齧りつき
こちらはナルコメーバと縫合体のコンボも使って戦力を並べ、
農民の結集で一気に強化して相手を殴り倒すプランを採用している。
縫い翼のスカーブの採用も見るに通常のゾンビートも可能なようです。
・共通点から見えるアグロドレッジの現在: オールイン構成
3種類とも構成や勝ち筋が違うドレッジながら
いずれも好成績を収めています。特にモダンリーグで
5−0した2つのリストは同じトーナメントでトロンが一大勢力だったり
同じく5−0した他のリストの約半数が大祖始の遺産などをサイドに
用意していたぐらい墓地対策が行き届いていたにも関わらず
全勝したことを踏まえると非常に興味深いものがあります。
そしてこれらのリストの共通点に注目すると現在の
ドレッジ系デッキ活躍の基盤であろう、
オールイン(攻め全振り)構成が見えてきます。
まずSOIで得た新戦力の存在。傲慢な新生児と秘蔵の縫合体が
全てのデッキで4枚採用されており、ドレッジヴァイン以外は
縫い翼のスカーブも3枚以上採っています。ドレッジにおける
縫合体の強さ(復活のしやすさ)は言わずもがな、新生児に関しても
一部力不足ではないかとする声もありましたが、発掘速度を最重要視する
構成において1t目から発掘を行える初動の強さが確立しつつあります。
スカーブに至っては起動能力の安さがポイント。わずか2マナで
2枚ディスカードしながら高確率で縫合体を引き連れて復活する
3/1飛行はゾンビートの新しい可能性を示しています。
いずれもドレッジの1、2t目の選択肢を増やした上で縫合体を含めた
戦力を早期に確保しやすくしており、決してブン回りとまではいかない
初動でも十分に脅威となるビートダウンを安定して展開しやすくしています。
そして遂に除去などの受動的なカードの枠をほぼ全て削って
デッキの速度と安定性を特化させることでメインボードで
速やかに勝ちを取りに行く構成がどうやら3つのドレッジの要のようです。
5色ドレッジこそ燃焼と暗黒破を採用していますがこれらは
ドレッジの構成を歪めることのない最低限のものであり、
燃焼に至ってはおそらくダメージ源よりもディスカード源としての
採用だと自分は踏んでいます。そして特に気になったのは
いずれのデッキも突然の衰微をサイドにさえ採用していないこと。
2マナを立てて構えるほど受け身な状況になる時点で
ドレッジの強みである速度を痛めているので、そうなるくらいなら
デッキの強みをさらに伸ばすべきだという考えでしょう。
特にRIP対策はそもそもRIP自体の採用率が減っている傾向があるのか、
同日のモダンリーグで5-0した10種のデッキのリストにRIPは
1枚もありませんでした。総じてドレッジは対策させるデッキであって、
相手の対策に付き合うこと自体がナンセンスということなのでしょう。
話をまとめるとデッキの要となる新生児、恐血鬼、縫合体、
インプ、墓トロール、そして物漁りのそれぞれを4積みする
オールイン(攻め全振り)構成が今後のアグロドレッジの
基本形になるのではと思われる。特に新生児と縫合体の獲得により
発掘の速度と戦力供給の安定性が大幅に強化されたことで、
ドレッジは現在のモダン環境で一定の地位を築きつつある。
コンボが決まった時の爆発力とそれ抜きでも十分に脅威となる
戦線を作れる高い展開力を併せ持つ強力なデッキとして
今後も注目していきたい。
コメント
個人的には橋を入れてるなら死の門の悪魔を入れたいですね。
ちなみに僕はゾンビの横行とスクイーも入れて黒クリーチャーを確保しています。
正直自分も見過ごしていた感あります。起動能力3マナだと思ってたしw
>だうとさん
如何に有効牌をディスカードするかはある意味ドレッジ最大の課題ですからね
その点スカーブは非常に面白いチョイス。
青マナを安定して供給できれば万が一の際に縫合体を素でキャストできますし、
今後ドレッジにとって青を再評価する必要がありますね
>Lagさん
死の門の悪魔の評価はとても興味があります。発掘の際に
墓地に落ちてしまうと無駄札になりがちなのが玉に瑕ですが
うまく唱えられればかなり強いハズ。
先ほど記事を書かれたようなのでそちらを読んでからまたコメントします。
ちなみにゾンビの横行とスクイーを使うドレッジだとロームポックスとかも
面白そうですよ。あちらの方が遅いですけど相手に干渉する手段が
豊富ですので高速アグロが減ったメタでは結構強いかも?